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【ブログ】繰上げ請求の注意点 その9(2026.6.22)
9. 繰上げ請求した老齢年金は、65歳になるまでの間、遺族厚生年金や遺族共済年金などの他の年金と併せて受給できず、いずれかの年金を選択することになります。繰り上げて老齢年金を受け取り始めたあと、65歳までに配偶者が亡くなったとします。要件を満たせば、残された配偶者は「遺族厚生年金」を受け取ることができます。ただし、65歳までは、「繰り上げた老齢年金」か「遺族厚生年金」か、どちらか選択してください、ということです。両方は、もらえません。65歳以上になると、自分の老齢基礎年金と、遺族厚生年金を受け取ることができるようになります。ただし、自分自身の老齢厚生年金がある場合、そちらを優先的に受け取ってください、という決まりになっています。もし自分自身の老齢厚生年金より、遺族厚生年金の金額が高ければ、その差額は遺族厚生年金として受け取れます。今の日本の65歳以上をみると「夫がずっとサラリーマンで、妻はパート」というパターンが多いかと思います。このパターンの場合、夫が先に亡くなった時は、要件を満たす妻は遺族厚生年金を受けとることができるでしょう。逆に、妻が先に亡くなると、夫は遺族厚生年金を受け取れないことがほとんどです。サラリーマンでずっと働いてきた夫の老齢厚生年金のほうが、遺族厚生年金(パート妻の老齢厚生年金の4分の3)よりずっと多いからです。中高齢で、奥様を亡くされた方からのご相談で「ほとんど年金を受け取らず亡くなった妻の代わりに、自分が今後受け取れる年金はないのか」と聞かれることがあります。もし奥様が65歳未満で、国民年金1号の期間が36月以上あり、一度も年金を受け取ることなく亡くなれば「死亡一時金」を受け取れる可能性があります。また未成年のお子さんがいれば、「死亡一時金」でなく「遺族基礎年金」が出る可能性があります。それらの要件を満たす時はもちろんご説明しますが、それくらいしか、言えることがありません。夫が長年サラリーマンで、妻が専業主婦もしくはパート、そして夫婦とも老齢年金をすでに受け取っている、というような場合は、奥様が先に亡くなっても、できる手続きは未支給年金の請求くらいです。ただでさえ配偶者を亡くされて辛いお気持ちなのに、制度を説明したらもっと肩を落とされるのではと、どうしようもないのですが、担当者としても伝えるときは辛いのです。「奥様が今までそばで支えてくださっていたから、貴方は会社員を長年続けることができた。だからご自身の老齢厚生年金額がしっかりある。これが奥様の遺してくださったものではないでしょうか」と私は考えるのですが、それを伝えても納得いただけるかどうかは、わかりません。これを言えたことはありません。「年金って、どうしたらトクなの?」と聞かれることが良くあります。私の持論は「夫婦で元気に仲良く長生きすること」です。「そういうことが聞きたいんじゃないんだけど」と思われる方もいるでしょう。ですが真理です。「トク」の定義がどうあれ、間違いありません。
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